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清里ミーティング2014参加報告
2014/11/30


2014年11月15日~17日に山梨県北杜市の清里で開催された清里ミーティング2014に参加してきました。清里ミーティングは、1987年に「自然体験を通した環境教育」の実践者の交流の場である第1回清里フォーラムとして開催されてから、毎年秋に開催され、今年で28回目という歴史のあるイベントです。

一般社団法人環境パートナーシップ会議(EPC)はこの清里ミーティングの中で、「国連の新目標(SDGs)は環境教育普及につながる?」と題した3時間のワークショップを行いました。

●ワークショップの概要

リオ+20においてSDGsの作成が提案されましたが、このような国連の定める目標が環境教育や保全活動の現場で活動する実践者に具体的にどのような影響を及ぼすかについて十分に明確になっているわけではありません。

そこで、このワークショップでは、環境教育分野を中心に現場で活躍する実践者が集まり、現在の国際目標策定の流れについて情報共有と議論を行うことで、現場にいる立場から逆にそのような目標をどのように活用していくか、その過程でどのような連携が構築できるかについて考えました。参加者は、様々な分野のNPO、研究者、学生など13名。

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●ワークショップの内容

1)導入:SDGsに関する情報提供
最初にEPCの星野からワークショップ全体の構成について説明があり、導入となる情報提供として、現行のSDGsに関する進行状況やそれに対する世界の市民社会の動きなどのプレゼンテーションがありました。

2)事例紹介:生物多様性条約第12回締約国会議(CBD-COP12)
導入を受けて、EPCの江口から国際会議の基本的な流れやその成果について自らが参加したCBD-COP12を事例に紹介しました。さらに、CBD-COP12の中でSDGsがどのように取り扱われているか、環境教育と親和性の高いCEPA(Communication , Education , Public Awareness)について追加的に情報提供を行いました。

3)補足と論点の整理
参加者にとっては初めて聞く情報が多く、ゲスト参加の青森大学の藤公晴准教授から前半のインプットの整理と補足を行った上で、少人数グループで消化するセッションを行いました。

4)マップ作成とまとめ
前半はグローバルな視点での話がメインだったので、後半では個々人の活動場所であるローカルな視点も含めて、全体の中での自らの立ち位置やこれから行っていきたい活動についてマップを作成し、共有しました。

コンクリートの中で生きていくのか、山奥の農村の中で生きていくのか、いずれにしろ自分のサイズに合った目標を設定することと、その中でも国際的なネットワークを形成していくことの意義などがキーワードとして挙がりました。

最後に、SDGsは持続可能な社会形成に貢献はするであろうが、全ての人が同じ尺度で理解することも困難であることを確認し、通訳・翻訳していくことの重要性が共有され、ワークショップを閉会しました。

(k.eguchi)